
- ビバークの判断が難しい
- 装備の正解がわからない
- 雪山や熊の対策が不安
登山中の緊急時に「ビバーク」が必要になるとき、何をどう判断し、どう備えるべきか迷いますよね。
この記事では、「登山 ビバーク とは」という基本から、「ビバークのやり方は何ですか」「登山でツェルトとは何ですか」といった実践的なポイント、さらには「登山でラークと叫ぶ意味とは」など安全対策の豆知識も含めて、初心者でもわかるように丁寧に解説します。
ビバークで死亡に至った事例や、雪山・熊エリアでの備え方、「ビバーク装備に必須の持ち物とは」「雪洞を使ったビバークとは何か」といった応用編も紹介していくので、もしもの時の知識として必ず役立つはずです。
このページを読めば、ビバークに対する漠然とした不安が解消され、安全な判断と行動がとれるようになります。
- この記事でわかること!
- 安全なビバークの判断基準
- 状況別の装備と対応法
- 雪山や熊対策の基本知識
登山ビバークとは何か基本を解説
ここでわかること
- ビバークのやり方は何ですか
- 登山で「ラーク」と叫ぶ意味とは
- 登山でよく言うツェルトとは何ですか
- ビバークで死亡に至る事例と対策
ビバークのやり方は何ですか

ビバークの決断タイミングはいつ?
ビバークって、要するに「その日はもう動かず、山で夜を過ごす」ってことなんですよね。
でも、どのタイミングでそれを決断すればいいかって、意外と迷います。
基本は、日没の30分前までに判断するのがポイントです。
暗くなってから動くと、足元が見えなくて滑落のリスクが爆上がりします。
迷っているうちに日が暮れちゃう前に、勇気を持って「今日はここまで」と決めましょう。
- 体力が尽きそうなら即判断
- 天気が悪化しそうなときは早めの決断
- 道迷いの気配を感じた時点で行動ストップ
安全なビバーク場所ってどんなとこ?
どこでもいいってわけじゃなくて、なるべく風を防げて、崩れたり流れたりしない場所がベストです。
おすすめは、風下の樹林帯や岩陰、そして傾斜のゆるい高台。
逆に、斜面の下や沢の近くは大雨で流される危険があるので避けてくださいね。
- 落石・雪崩・倒木の危険がない場所
- 水はけがよくて浸水しにくい地面
- 風よけになる木や岩があると安心
絶対に必要なビバーク装備
「装備を減らしたいし、大丈夫でしょ〜」って思ってる人、本当に危ないです。
ビバークって体温と気力の勝負なので、装備の有無が生死を分けることもあるんです。
ツェルト、エマージェンシーシート、ヘッドランプ、食料と水、このあたりはマジで命綱です。
- ツェルト:風雨を防ぐ簡易シェルター
- エマージェンシーシート:体温を保つ魔法のシート
- 火器&バーナー:お湯があるだけで安心感UP
- ヘッドランプ:夜の行動やSOS信号にも必須
初めての人が陥りがちな注意点
いざというとき、パニックになってしまう人が多いんです。
「暗い=不安」が一番の敵なので、小さな明かりでもいいから持っておくと落ち着けます。
あと、装備を使ったことがない人は要注意。
ツェルトなんて慣れてないと設営にめっちゃ時間かかりますからね。
- 事前に装備を使ってみる
- ビバーク場所の選定も練習しておく
- 明かりや火器の使い方を把握しておく
登山で「ラーク」と叫ぶ意味とは

Q:「ラーク」って何の意味ですか?
登山中に「ラーク!」って叫び声、聞いたことありませんか?
これは「落石注意!」っていう意味の合図や警告の掛け声なんです。
英語では「Rock!」と叫ぶ文化があるんですが、日本語の山岳現場では発音しやすくするために「ラーク」となった…という説が有力です。
つまり、「岩が落ちてくるぞ!注意して!」っていう超重要な警告というわけです。
- 「ラーク」=落石注意の合図
- 英語の「Rock!」が由来
- 山岳地帯では声が遠くまで響きやすい
Q:いつ「ラーク」と叫ぶのが正解?
基本的には落石が起きた瞬間や、岩を落としてしまった時に使う言葉です。
登山道って上から下に人がいることも多いので、ちょっとした石でも命に関わることがあります。
だから、自分が誤って石を落としてしまった時も、即「ラーク!」と叫んで警告するのがマナー。
登山の安全を守るための、いわば山の中の「クラクション」みたいなものですね。
- 落石を見たら即叫ぶ
- 自分が石を落としたときも絶対叫ぶ
- 迷ったら叫んでOK!知らせることが大事
Q:「ラーク」は誰にでも通じるの?
実はこれ、知らない人には通じないこともあるんです。
特に登山初心者や外国人登山者など、山のマナーをまだ知らない人にとっては「え?今の何?」って感じになることも。
だからこそ、登山に行く前にこういう用語を知っておくのって超大事なんです。
登山仲間や初対面の人と登るときは、「何かあったら“ラーク”って叫ぶからね!」って軽く話しておくといいかもです。
- 初心者には通じない可能性もある
- 事前に共有しておくと安心
- 大声で叫ぶのが基本スタイル
登山でよく言うツェルトとは何ですか

ツェルトってどんなもの?
登山やビバークの話をしていると、よく出てくるのが「ツェルト」って言葉。
これ、ざっくり言うと超軽量の簡易テントのことなんです。
一枚布みたいな作りで、ポールやロープ、ストックなどを使って屋根のように張って使います。
普通のテントみたいに床はなくて、風よけや雨よけに特化したシンプル構造。
大きめのものなら2~3人が一晩過ごすのに十分なサイズ感もあります。
- とにかく軽くて持ち運びしやすい
- 広げれば風よけ・雨よけに早変わり
- 設営はちょっとコツがいるけど慣れれば簡単
テントとの違いって何?
「ツェルトとテント、何が違うの?」って思いますよね。
最大の違いは“居住性”と“設営性”のバランスです。
それを比べた表がこちらです!
項目 | ツェルト | テント |
---|---|---|
重さ | 超軽量(200~500g) | 1~3kgほど |
床の有無 | なし | あり |
設営のしやすさ | 少し練習が必要 | 手順通りで安定 |
緊急対応力 | 高い | やや劣る |
ツェルトを使うときの注意点
めちゃくちゃ便利なツェルトですが、ちょっとした落とし穴もあるんです。
まず床がないので、地面の冷たさをモロに受ける。
レジャーシートを敷くとか、落ち葉を集めるとかで対策しましょう。
あとは風にあおられやすいってのも要注意。
ペグやロープでしっかり固定することが大事です。
- 風に弱いので固定は必須
- 床がないので地面対策が重要
- 通気性が高くて寒くなりがち
- 結露しやすいので換気を忘れずに
ビバークで死亡に至る事例と対策

装備不足が命取りになることも
ビバークって聞くと「野宿すればいいんでしょ?」って軽く考えちゃう人もいるかもしれません。
でも、実際にはちゃんと装備を持ってなかったことで命を落としてしまった事例もあるんです。
特に秋〜冬の山では、ツェルトや防寒具がないだけで低体温症に直結します。
夜は気温が一気に下がるし、風が強くなることもあるので「たまたま大丈夫だった」では済まされません。
- シュラフなしでビバーク→低体温で意識を失う
- ツェルト不携帯→夜間の雨で体温急低下
- ヘッドランプなし→行動不能になり助けを呼べず
判断ミスが事態を悪化させる
「あと少し歩けば山小屋があるから…」って、疲れてるのに無理して進んだ結果、ビバークの判断が遅れてしまうこともあります。
判断の遅れ=準備不足のまま夜を迎えることになって、状況はどんどん悪くなります。
「行けるかも」じゃなくて、「行かない方が安全かも」と考えるのが正解なんです。
- 暗くなってからの設営は危険
- 疲労状態での判断はミスを招きやすい
- 「無理しない」が一番のリスク回避
助かるために備えておくべきこと
じゃあ、どうしたらビバークでも安全を確保できるの?ってところですが、答えはシンプルです。
「最悪のシナリオ」を想定して準備しておくこと。
ツェルトやエマージェンシーシートはもちろん、行動食や水、ライト、火器などがあるだけで生存率はぐっと上がります。
使わなかった=良かった、と思える装備を持っていくのが山の鉄則です。
- 夜間は体温維持が最優先
- 明かりや通信手段は必ず携行
- 装備は「使う前提」じゃなく「使わない保険」
※この後の記事で詳細を書きます。
実際にどんな状況でビバークが必要になるのか、後半で詳しく紹介していきますね。
登山ビバークとはどんな状況で必要か
ここでわかること
- ビバークは雪山で必要なのか
- 熊と遭遇した際のビバーク対策
- ビバーク装備に必須の持ち物とは
- 雪洞を使ったビバークとは何か
ビバークは雪山で必要なのか
雪山でのビバークは想定すべき?
はい、雪山ではビバークを「ありえないこと」と思わない方がいいです。
というのも、気象の急変やホワイトアウト、体力の消耗などで予定通りに進めないことは普通にあります。
下山が間に合わなかったり、ルートが見えなくなったりしたら、安全を最優先してビバークするのが正解なんです。
「なんとかなる」と進んだ結果、遭難や事故になるパターンって、本当に多いんですよ。
- 急な吹雪で進めずビバーク→低体温症
- ホワイトアウトで道が見えず→ルートロスト
- 「戻れるだろう」が命取りに
雪山のビバークで怖いのは何?
一番のリスクは「低体温症」と「雪崩」です。
気温が低くなるだけでなく、風や濡れによって体温がガンガン奪われていきます。
そしてもうひとつ、雪庇(せっぴ)や急斜面などに不用意に近づくと雪崩の危険性が高まります。
安全な場所で、できるだけ風や冷気を防げるような工夫が大切です。
- ツェルトだけでは寒さをしのげないことも
- 風の通り道や開けた場所は避ける
- 斜面や沢の近くは雪崩の危険あり
ビバークに備える装備と工夫
じゃあ、どう備えるべきか?って話ですが、ポイントは「断熱」「防風」「保温」の3つです。
ツェルトや雪洞の活用はもちろん、エマージェンシーシートや断熱マットもかなり効果的です。
雪山だと雪の上にそのまま座ると一瞬で体温を奪われるので、なるべく地面に直接触れない工夫をしましょう。
あとは保温ボトルに入れたお湯、これめちゃくちゃ心強いです。
- 雪洞でビバークする場合は天井・壁の厚みを確保
- 断熱マットやシートで地面の冷気をカット
- ツェルト+防寒具の組み合わせが効果的
- 濡れた衣類は即着替える
- 温かい飲み物で内側からも保温
熊と遭遇した際のビバーク対策

熊と距離を取るための設営場所選び
熊のいる地域でビバークするときは、「どこで寝るか」がめちゃくちゃ重要なんです。
まず絶対に避けたいのは、水場や動物の通り道。
沢の近くや踏み跡がはっきりしてる場所は、熊の通行ルートになってることがあるので要注意です。
人の匂いや食べ物の匂いが強く残る場所もNG。
なるべく風通しがよくて、周囲が見渡せる場所を選ぶのが鉄則です。
- 水辺や沢沿いは熊がよく通る
- 藪の中は視界が悪く危険
- ベアベル(熊鈴)が鳴りにくい地形は避ける
食べ物の扱いがトラブルのもと
熊が寄ってくる一番の原因は「匂い」です。
食べかけのパンや、スナック菓子、調理に使った道具、全部が熊にとっては「ごちそうの匂い」。
食べ物は絶対にツェルトの中に置かないこと。
ジップバッグに入れて木に吊るすか、最低でも数メートル離れた場所に保管しましょう。
ゴミの持ち帰りも忘れずに。匂い対策は命を守る準備のひとつです。
- 食料はツェルト内に置かない
- においの強い食べ物は密閉保存
- 調理器具も使用後は拭いて密封
- ゴミは防臭袋に入れて管理
夜間の音と光にも注意しよう
夜の山はめっちゃ静かです。
だからこそ、ちょっとした物音やライトの光でも、熊に気づかれることがあります。
とはいえ、完全に音や光を消すのは逆効果。
人の存在をうっすら感じさせておくことで、熊が寄ってこないケースもあるんです。
小さめの音量でラジオを流したり、ヘッドランプは常時点灯ではなく必要な時だけにしておくのがおすすめ。
- 夜通しライトをつけっぱなしにしない
- 時々音を出して存在をアピール
- 静かすぎるより「人の気配」を残す
ビバーク装備に必須の持ち物とは

まず持っておきたい基本のビバーク装備
ビバークに備えて、最低限持っておいてほしい装備があります。
「え、これ使わなかったけど?」って思っても、それは安全だったからこそなんですよね。
なので、基本セットは“お守り”感覚で必ず持っておきましょう。
- ツェルト:簡易的な風よけ・雨よけテント
- エマージェンシーシート:体温低下を防ぐ必須アイテム
- ヘッドランプ:夜間行動やSOSの点滅に使える
- 火器(バーナーや固形燃料):暖をとる、お湯を作る
- 保温ボトル:お湯があるだけでかなり安心
- 非常食・行動食:栄養と気力の補給に必須
天候や環境で装備を使い分けよう
山の環境って、夏と冬、晴れと吹雪では全然違います。
「どのシチュエーションで何が役立つか」をざっくり比較するとこんな感じです。
アイテム | 晴天時 | 雨・風の強い日 | 冬・雪山 |
---|---|---|---|
ツェルト | 日よけ・風よけ | 雨・風対策に必須 | 断熱+風除けに活躍 |
エマージェンシーシート | あれば安心 | 体温維持に重要 | 必携 |
バーナー | お湯・調理用 | 体を温める | 凍死防止レベル |
意外と忘れがちな細かいけど重要な物
ツェルトやバーナーの話ばかり目立ちますが、地味だけど超重要なアイテムもあるんですよ。
特に寒い時期や長時間の待機が予想される場面では、こういうアイテムが生死を分けることもあります。
- カイロ:手や足の冷え対策に効果的
- 断熱マット:地面からの冷気を遮断
- ライター&火打石:着火の予備手段
- 細引きやテープ:ツェルト固定・応急処置に便利
- 防水袋:濡らしたくない物はすべてこれに
雪洞を使ったビバークとは何か

雪洞ビバークってどういうもの?
「雪洞(せっとう)」って、簡単に言えば雪を掘って作るシェルターです。
雪山ではツェルトやテントが風で飛ばされちゃうような環境もあるので、そんなときに頼りになるのがこの方法。
雪洞の中は意外と暖かくて、風も遮ってくれるので、正しく作ればかなり快適に一夜を過ごすことができます。
見た目は地味だけど、生き残るための最終手段としては最強クラスです。
- 雪を利用して風を完全に遮断できる
- 適度な広さを確保すれば快適に過ごせる
- 入口を閉じれば保温効果も抜群
ツェルトと雪洞の違いって?
同じ「ビバーク用のシェルター」でも、ツェルトと雪洞はまったく性格が違います。
迷ったときのために、特徴をパッと比較できる表を用意しました。
項目 | ツェルト | 雪洞 |
---|---|---|
使用環境 | オールシーズン | 雪が多い冬山限定 |
設営の難易度 | 慣れれば簡単 | 時間と体力が必要 |
保温性 | やや低い | 非常に高い |
携帯性 | コンパクトに収納可 | 道具が必要 |
雪洞を掘るために必要な道具
「雪洞って聞くとプロっぽくて無理そう…」と思いがちですが、道具さえあれば意外と作れます。
ここでは最低限持っておきたい道具を紹介しておきますね。
- ショベル:雪を掘るのに絶対必要
- プローブ:雪の深さを確認するため
- ツェルト:入口をふさいで保温効果アップ
- ノコギリ:固い雪を切るのに便利
- 断熱マット:床に敷いて地面からの冷気を防ぐ
掘り方と注意すべきポイント
作るときのポイントは「掘りすぎない」「空気の通り道を確保する」の2つ。
壁や天井が薄いと崩れやすいし、通気口を忘れると酸欠のリスクがあります。
時間がかかっても、安全第一で丁寧に掘ることが大事です。
- 天井は光が透けない程度に厚くする
- 部屋の床は入り口より高くして冷気を防ぐ
- 入口はツェルトなどでふさいで保温効果アップ
- 通気口を1〜2カ所必ず確保
記事のまとめ
記事のポイントをまとめます。
ビバークの基本と判断
- ビバークとは緊急的な野営のこと
- 日没30分前の判断が基本
- 体力や天候で早めに決断する
- 安全な場所の確保が最優先
- 不安を軽減する装備も重要
必要な装備と準備
- ツェルトは簡易テント代わり
- エマージェンシーシートは必須
- ヘッドランプで夜間も安心
- 火器や食料は保温と体力維持
- 断熱マットで地面の冷気を遮断
状況別の対応と注意点
- 雪山では低体温症に注意
- 熊対策には匂い管理が必要
- 音や光で人の存在を知らせる
- 雪洞は断熱効果が高く有効
- 装備を試しておくのが大切